2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18570092
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
秋山 弘之 University of Hyogo, 自然・環境科学研究所, 准教授 (70211696)
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Keywords | 蘇苔類 / 屋久島 / 生物多様性 / 保全 / 絶滅危惧 |
Research Abstract |
1.ライントランゼクト調査 屋久島内にすでに設置されているライントランゼクトにそって,蘇苔類の網羅的な採集を行った.調査したトランゼクトは、それぞれ4m×100mのサイズで、その中に発見して蘇苔類についてすべての種のリストアップした。(種の同定は、正確を期すために一部を持ち帰り、研究室で確認している)。今年度は、総計180カ所のうち、昨年調査できなかった箇所について行い、本年度でライントランゼクトの調査は狩猟した。現在はサンプルの同定を行っている。調査にあたっては、環境省、林野庁、鹿児島県等の関係諸機関からの調査許可を取得している。 2.採集品の同定(種名確定)とデータの解析 蘇類43科154属323種1亜種19変種2品種,苔類36科84属293種2亜種1変種,ツノゴケ類1科5属6種がこれまでに知られていることになる.この数字には屋久島からの報告が疑われる12種は含まれていない.この結果については、平成19年度に論文として出版した。また、これまで日本から報告されていない蘇類を複数採集し、これについては現在その正体についての検討を行っている。 3.遺伝的分化についての調査 遺伝的分化を調査するためのもっとも適した種を選択するための予備的調査を行い、島内に置いて染色体数の分化がみられるケゼニゴケを材料としてアロザイムを用いた解析を行っている。これまでに、屋久島島内には高所に3倍体集団が、低地には2倍体集団が棲み分けをおこなっており、すくなくとも島内で倍数化が起こったのではないことが判明している。これについては20年度にも継続して行う。
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