2007 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質リポイル化の分子機構と構成タンパク質の結晶構造解析
Project/Area Number |
18570108
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
藤原 和子 The University of Tokushima, 産品酵素学研究センター, 准教授 (20108880)
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Keywords | リポ酸 / リポ酸転移酵素 / α-ケト酸脱水素酵素複合体 / グリシン開裂酵素系 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
リポ酸転移酵素はlipoyl-AMPを基質として、リボ酸依存性のタンパク質にリボ酸を転移する反応を触媒する。その反応機構を明らかにするために、ウシのリボ酸転移酵素(bLT)の結晶構造解析を行った。組換え型bLTには内因性のlipoyl-AMPが結合しており、このことはbLTがlipoyl-AMPに対して非常に高い親和性を持つことを示す。bLT分子はN末端側とC末端側の2つの、ドメインより成る。lipoyl-AMPはN末端側ドメインの活性中心において、そのリポイル部分は疎水性ポケットの中で疎水結合によって、一方、AMP部分は別のトンネル様空洞中で多くの水素結合を介してbLTと結合する。bLTのlipoyl-AMPに対する親和性はadenylate-binding loopによって補強される。これらの結合によってlipoyl-AMPのカルボニル基の炭素原子はbLT分子の表面に露出する。Lipoyl-AMPのカルボニル基の酸素原子はbLT中に保存された Lys135と相互作用し、それによってカルボニル基の炭素原子の正電荷は強まる。結果的にリポイル化されるべきアポタンパク質のリシン残基の求核攻撃が促進され、カルボニル基とリン酸基の間の結合が切断してリポイル化されたタンパク質が生成する。我々は、ミトコンドリアから精製したリボ酸転移酵素にも又lipoylmononucleotideが結合しており、ミトコンドリア内に移行してきたアポタンパク質を直ちにリポイル化できる状態で待機していることを証明した。
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Research Products
(5 results)