2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゴルジ体構造維持に関わるgolginファミリーとCOG複合体の相互作用の解析
Project/Area Number |
18570116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 助教授 (10148877)
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Keywords | ゴルジ体 / golginファミリー / 局在機構 |
Research Abstract |
小胞の繋留はゴルジ体を維持していく小胞輸送の調節をになっている過程の1つと考えられている。ゴルジ体における輸送小胞の繋留にはCOG複合体に代表される多量体複合体とcoied-coil構造を持つgolginファミリーのが関係する。これらのタンパク質のうちp115,golgin-84,およびCOG複合体のsubunit(Cog1,Cog2,Cog3,Cog7)の消失はさまざまな程度のゴルジ体の分断を引き起こすことが知られていて、これらのタンパク質がゴルジ体の構造維持に深く関与することが示された。我々はp115とCog2の相互作用解析の過程でgolgin-84とCOG複合体が免疫共沈することを見いだした。一方、golgin-84はgolginファミリーであるCASPと共役してCOPI小胞の繋留に働くことがin vitroの解析から報告されている。さらに、p115欠損細胞においてもCOG複合体とGCP112の免疫共沈が観察された。これらの観察はCOG複合体がGCP112のようなゴルジ体に強く結合しているタンパク質に結合してゴルジ体における小胞のゴルジ膜への繋留での受けてとして働く可能性を示す。golgin-84とCASPのゴルジ体局在機構の解析のため、両タンパク質のcoil構造を部分的に欠損させた変異体を発現その細胞内局在を検討した。golgin-84のcoiled-coil domainは大きく2つに分けられるが、前半を欠失した変異体はゴルジ体に蓄積する、後半を欠失した変異体は小胞体局在を示した。またこの時、前半または後半のcoiled-coil domainの欠失はgolgin-84の2量体形成にはほとんど影響を与えなかった。この結果は、golgin-84のゴルジ体から小胞体への移送にcoied-coil domainの前半が小胞体からのゴルジ体への移送に後半が必要なことを示唆する。一方CASPのゴルジ体局在には後半のcoiled-coil domainが必須であった。
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