2006 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス高効率変換を目指した新規糖代謝経路の探索および生化学的解析
Project/Area Number |
18570126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小瀧 努 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (70170264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 圭祐 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (50159141)
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Keywords | 糖代謝 / バイオマス / アラビノース / 酵素 / 高効率変換 |
Research Abstract |
ある種の細菌において存在が示唆されている仮想的新規アラビノース代謝経路に関して、この仮想的アラビノース代謝経路が確かに存在していることを示す知見を得た。すなわち、このアラビノース代謝経路の初発段階の反応に関与するL-アラビノース-1-脱水素酵素を均一にまで精製し、その精製酵素のアミノ酸配列を利用することによりこの酵素遺伝子の単離および塩基配列を決定した。この塩基配列をゲノムプロジェクトですでに全塩基配列が決定されている種々の細菌の配列とを比較した結果、ある種の細菌にこの遺伝子に類似した遺伝子が存在すること、この遺伝子は近接の遺伝子とともにオペロンを形成している可能性のあることが明らかとなった。このオペロンに属する遺伝子の機能は明らかにされていないが、上記の結果よりこのオペロンはアラビノース代謝経路に関与するものであることが推測される。さらに、その予想アミノ酸配列から、このオペロン上にアラビノース代謝に関与する4つの酵素「L-アラボン酸デヒドラターゼ」、「α-ケトグルタル酸セミアルデヒド脱水素酵素」、「L-2-ケト-3-デオキシアラボン酸デヒドラターゼ」および「アラビノラクトナーゼ」が含まれると推測された。この推測に基づき、まずこれら4つの酵素遺伝子の単離を行った。その後、それらの酵素タンパク質を大腸菌内で組み換え酵素として発現させて酵素活性を確認し、確かに単離した遺伝子がそれぞれの酵素遺伝子であることを同定した。
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Research Products
(5 results)