2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞極性制御因子による細胞間接着制御と増殖・分化の連関の解明
Project/Area Number |
18570142
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
井澤 一郎 Aichi Cancer Center Research Institute, 発がん制御研究部, 室長 (20311441)
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Keywords | シグナル伝達 / 癌 / 発生・分化 / 脳・神経 / 細胞極性 |
Research Abstract |
LAP蛋白質ファミリーは、Leucine-rich repeats(LRRs)ドメイン及びPDZドメインをもつ蛋白質群で、ERBIN、Densin-180、Scribble、LET-413などが属する。そして、LAP蛋白質ファミリーは、上皮細胞などにおいて、細胞極性形成の制御に関与することが報告されている。これまでに私共は、ERBINのRDZドメインと結合する蛋白質として、P120カテニン・サブファミリーに属するp0071を同定している。培養細胞系にERBINの種々の変異体を強制発現させ、その局在を観察したところ、野生型のERBINは形質膜に主に局在するが、LRRsドメインの一部を含むN末端の部分(1-32アミノ酸残基)を欠失させると、形質膜への局在が見られなくなり、この部分がERBINの形質膜への局在に重要であることが示唆された。このN末端の部分に存在する3個のシステイン残基(システイン14,16,32)に注目し、これらを変異させたものを細胞に強制発現させて細胞染色したところ、ERBINのシステイン14及び16が形質膜への局在に必須であることが判明した。細胞分画上も、ERBINのシステイン14及び16が膜画分への移行に重要であることが示された。そして、細胞を[3^H]パルミチン酸でラベルし、ERBIN及びその変異体を免疫沈降したところ、これらのシステイン残基がパルミトイル化されていることが確認された。これらのことにより、ERBINの形質膜局在化には、システイン14及び16のパルミトイル化が必要であることが判明した。
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Research Products
(3 results)