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2006 Fiscal Year Annual Research Report

熱ショック転写因子によるIL-6遺伝子発現制御の分子機構

Research Project

Project/Area Number 18570162
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

井上 幸江  山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60159978)

Keywords遺伝子 / 転写制御 / 生体分子 / ストレス応答 / 免疫応答 / 炎症反応 / 遺伝情報 / 熱ショック応答
Research Abstract

(1)熱ショック転写因子HSF1によるIL-6遺伝子の発現を、ヒト、マウス、ニワトリのリンパ球系細胞を用い、温熱処理、LPS刺激を加えて調べたところ、ヒトやマウスではLPSによって、ニワトリでは温熱処理によって発現が亢進した。このことは、HSF1によるIL-6遺伝子の発現制御は種をこえて重要なものであることを示す。
(2)野生型およびHSF1欠損マウスの胎児繊維芽細胞(MEF)を用い、構成的およびLPS刺激後のIL-6の発現を調べたところ、HSF1-/-MEFではIL-6発現が低下しており、アデノウイルスを用いてHSF1を導入することでIL-6の発現が回復した。またDNAに結合できないHSF1変異分子では、発現の回復がみられなかった。
(3)MEF細胞を用い、IL-6遺伝子のどこにHSF1が結合するかをクロマチン免疫沈降法で調べたところ、プロモーターの上流にある熱ショックエレメントに結合することがわかった。
(4)HSF1による転写促進効果を、PMA、血清刺激、インターフェロン刺激を加えて調べたところ、いずれの刺激に対しても、HSF1が協調的に働くことがわかった。
(5)HSF1によるIL-6遺伝子の発現制御がクロマチンの構造変化による可能性を明らかにするために、ヒストンアセチル化阻害剤であるトリコスタチンA、DNAメチル化阻害剤アザシチジンでHSF1-/-MEF細胞を処理したところ、IL-6の発現が野生型の細胞と同じレベルまで回復した。
(6)IL-6遺伝子上流のクロマチンの構造を明らかにするために、野生型およびHSF1-/-MEF細胞を用い、制限酵素によるDNA切断の効率を調べたところ、野生型MEF細胞では、クロマチンが開いた状態であることが確認できた。
以上のことから、HSF1はIL-6遺伝子の熱ショックエレメントに結合することによって、クロマチンの構造変化を引き起こし、その結果、LPSなどの刺激によるIL-6遺伝子の転写を増強していることがわかった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Maintenance of olfactory neurogenesis requires HSF1, a major heat shock transcription factor in mice.2006

    • Author(s)
      Takaki Eiichi, et al.
    • Journal Title

      The Journal of Biological Chemistry 281

      Pages: 4931-4937

  • [Journal Article] A novel HSF1-mediated death pathway that is suppressed by heat shock proteins.2006

    • Author(s)
      Hayashida Naoaki, et al.
    • Journal Title

      The EMBO Journal 25

      Pages: 4773-4783

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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