2006 Fiscal Year Annual Research Report
ボツリヌス毒素複合体を利用したtight junction調整機構の研究
Project/Area Number |
18570178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤永 由佳子 Osaka University, 微生物病研究所, 特任助教授 (60252954)
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Keywords | tight junction / 上皮細胞 / 細胞接着 / 膜タンパク質 / 膜タンパク質 |
Research Abstract |
1)ボツリヌスHAの精製 本年度は、HAの作用機序解明のため計画に従いまずB型のnative HAおよびNAP-16(HA+NTNH)を調製した。ボツリヌスB型lamanna株の大量培養を行い、高純度のボツリヌスHA(少量)およびNAP-16(HA+NTNH)(多量)の精製に成功した。 2)ボツリヌスHAの細胞局在の観察 多量に調製することに成功した上記のNAP-16を蛍光ラベルし、TJ機能低下が保持されていることを確認した。このNAP-16がTJ機能低下を引き起こす過程での細胞内動態をconfocal顕微鏡により観察することに成功した。 3)ボツリヌスHA中の機能ドメインの同定 HAはHA1、2、3a、3bの4つの異なるサブユニットから構成されている。それらのどの部分が本活性に必要であるのかが明らかになればHAの作用機序解明に重要な知見を与える。HAの各サブユニットは強固な非共有結合で結合しており、変成されずにそれぞれを単離することは不可能であるので、recombinantタンパク質として各サブコンポーネントを大腸菌に発現させて調製した。recombinant HAサブコンポーネントを混合してHA分子を再構成させた場合、活性を発現させることに成功した。再構成の効率を高めるために、それぞれのサブユニットの混合比、温度、時間などの条件を検討し、最適な混合条件を決定した。その結果、native HAとほぼ同等の比活性を持つrecombinant HAを作製することに成功した。
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