2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内型ホスホリパーゼA1ファミリーによる細胞内区画と膜輸送の制御
Project/Area Number |
18570186
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
谷 佳津子 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (40266896)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有光 なぎさ 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (40408688)
|
Keywords | 脂質 / 膜輸送 / オルガネラ / ホスファチジン酸 / ホスホリパーゼ |
Research Abstract |
動物細胞には細胞内型ボスホリパーゼA_1ファミリーに属する三種のタンパク質、PA-PLA_1、p125、KIAA0725pが存在する。これまでの解析から、p125は小胞体から出芽する輸送小胞COPIIのコートタンパク質成分Sec23pと結合し、小胞体上のマイクロドメインER exit siteの構築に関与することが示唆された。またKIAA0725pはゴルジ体に、PA-PLA_1は細胞質に局在する。本研究の目的は細胞内型ホスホリパーゼA_1ファミリーの生理機能の解明にあり、18年度は以下の結果を得た。 1生化学及び細胞生物学的解析 p125とCOPIIコートタンパク質(Sec23p、Sec24p、Sec13p、Sec31p)との結合を解析した結果、p125はSec23pに加えてSec24pとも結合し、Sec13p・Sec31pとは結合しないことがわかった。また細胞分画の実験からSec23pは高塩濃度処理によってミクロソーム膜から遊離するのに対してp125は遊離しないことがわかった。Sec23p結合タンパク質としてあらたに見出したp250は主に細胞質に局在し、COPIIコートタンパク質のうちSec23p・Sec13pと結合する。これらの結果よりp125は小胞体膜とCOPIIコートのinner layerに結合し、一方p250はinner layerとouter layer双方に結合することによりコートのアセンブリーを助けるモデルが考えられた。またKIAA0725pの発現抑制によってゴルジ体の構造に影響がでることがわかった。 2ノックアウトマウスの作製 三種のタンパク質に関して遺伝子欠損マウスの作製を目指して実験を行なった。p125に関してはターゲティングベクターの作製まで、KIAA0725pに関しては組み換えES細胞株の樹立まで、PA-PLA_1に関してはヘテロマウスの確立まで完了した
|