2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18570196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤森 俊彦 京都大学, 医学研究科, 助手 (80301274)
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Keywords | マウス / 初期胚 / イメージング |
Research Abstract |
細胞の形態の観察を通して特に着床前のマウス初期胚についての理解を進める為に、以下の実験を行った。 細胞の形態を可視化する為に、緑色の蛍光を発するVenusと、橙色の蛍光を発するKusabira Orangeの2種類の蛍光タンパク質を使い分ける。Lynの膜局在シグナルと融合した蛍光タンパク質、モエシンのアクチン結合位と融合した蛍光タンパク質をコードする遺伝子をRosa26遺伝子座に相同組み換えにより挿入したES細胞を樹立し、これらのES細胞を用いて、キメラマウスを経てノックインマウスの系統を得た。まず、得られたノックインマウス雄と野生型雌マウスとを交配し、胚盤胞の段階である受精後3.5日目胚を回収し、回収した胚盤胞をレーザー共焦点顕微鏡で観察し、蛍光融合タンパク質の発現、局在を調べ、作製したノックインマウスにおいて、胚の中の全ての細胞で細胞の形態が可視化できるかを確認した。その結果、Lyn-Venus, Moesin-Venusでは細胞の形態が比較的良く可視化されることがわかった。なおKusabira Orangeとの融合タンパク質は蛍光が弱いこと、波長が狙った物と異なることなどから実用には向かないと判断した。 8細胞期から胚盤胞の時期までの連続撮影条件の検討 蛍光融合タンパク質を発現する8細胞期胚を回収し、レーザー共焦点顕微鏡装置を用いて胚盤胞に至る時期の連続的撮影を行う為の、ダメージを最小限にして十分な時間的連続画像を得られるようなタイムラプスの撮影条件の検討を行った。その結果Lyn-Venusにおいては比較的弱い光に露光することで、蛍光タンパク質の挙動に変化が見られたため、より感度の高い撮影方法を使う、あるいは撮影頻度を少なくする必要があると判断された。次年度も引き続きこの検討を進める。 ライブイメージングに先立ち、固定したサンプルをファロイジン染色することで細胞の形態を可視化した。現在発生の各段階で詳しく解析を進めており、次年度も引き続いてこの解析を進める。
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Research Products
(1 results)