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2006 Fiscal Year Annual Research Report

複合尤度を用いた巨大分子系統樹推定技術の開発

Research Project

Project/Area Number 18570217
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

田村 浩一郎  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00254144)

Keywords分子系統樹 / 複合尤度 / 進化距離 / 分子進化 / 最尤法 / 近隣結合法 / 系統解析 / 配列データ
Research Abstract

ゲノムプロジェクトを始めとする近年の分子生物学の発展により、大量のDNA・タンパク質配列データが遺伝子データバンクに蓄積されるに至った。分子系統樹の必要性はもはや系統分類学的解析だけにとどまらず、遺伝子ファミリーやゲノムの進化、遺伝子機能の進化学的解析、進化発生学など様々な分野で利用されるようになった。現在、分子系統樹推定の方法論は、主に理論的側面に長ける最尤法と計算効率に長ける近隣結合法に二分される。そこで、最尤法の優れた点を近隣結合法に導入することにより、大量配列データの解析にも使用できる新たな分子系統樹推定法の開発を試みた。具体的には、すでに開発済みの複合尤度(composite likelihood)を用いた最尤法により、距離行列を構成する全ての2配列間距離を一括推定する方法をさらに発展させた。平成18年度は、既知のトポロジーの系統樹に関して、複合尤度を指標として枝長を最適化することにより、トランジション・トランスバージョン比と同時に距離行列の全ての2配列間距離、系統樹の全枝長の推定を行なう方法を新たに開発した。この方法の推定精度と計算時間を、コンピュータ・シミュレーションを用いて従来の最尤法(PAUPを使用)と比較した。その結果、複合尤度を用いた推定精度は従来の最尤法と同程度、または場合によってはそれ以上、計算時間は従来の最尤法の平均13%であった。一方、サイト問変異率の変異を不連続ガンマ分布を用いて近似する方法は、従来の最尤法ではすでに確立されているが、サイト毎に尤度を計算しない最複合尤度法では従来の最尤法と比較できる精度の推定を行なうことはできず、今後の課題として残された。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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