2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18570220
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
埴原 恒彦 Saga University, 医学部, 教授 (00180919)
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Keywords | 縄文人 / アイヌ / 頭蓋形態 / 北東アジア / オホーツク文化人 / 形質人類学 / 日本人の起源 / 変異 |
Research Abstract |
日本人の起源に関する二重構造仮説では、縄文人は東南アジアと考えられている。しかし、最近の、特に遺伝学的研究では、縄文人と北東アジア集団の密接な関係がより多く示唆されている。本研究は、元々形態学的な視点から考えられた縄文人の東南アジア起源説を、同じ形態学の立場から再検討し、縄文人の起源を洗いなおすことを目的として開始された。 本年度は、まず、近世アイヌの成立過程における外来遺伝子の影響を明らかにするため、R-matrix法を頭蓋計測値、非計測的形態データに応用することにより検討した。結果は、北海道アイヌ、特にオホーツク海沿岸域のアイヌは、北東アジア集団、特にオホーツク文化期入の影響を多かれ少なかれ受けたと考えられることが明らかとなった。このことは、遺伝学的に、アイヌに北方要素が認められることとよく一致する。さらに、同様の方法を縄文人データにも応用し、縄文人の地理的変異を検討した。その結果、やはり、縄文人は北東アジアからやってきたと考えられることが、形態学上、初めて示唆された。 しかしこの結果は、さらに、local variation, regional variation, global variationという変異の差を詳細に検討しなければ、ただちに結論付けるとこは出来ないであろう。 来年度はさらに詳細に上記のことを検討する予定である。
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Research Products
(5 results)