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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ヒトと類人猿の繁殖戦略の進化

Research Project

Project/Area Number 18570222
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

榎本 知郎  東海大学, 医学部, 助教授 (80056316)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松林 清明  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (50027497)
花本 秀子  東海大学, 医学部, 助手 (50156824)
Keywordsヒト / 大型類人猿 / オナガザル類 / 原猿 / 精巣 / 精子形成 / 精上皮サイクル / 細胞ロス
Research Abstract

本研究は、類人猿をはじめとする霊長類の生殖戦略をモデル化しヒトのそれと比較することによって、ヒトの祖先がとってきた生殖戦略が何か、どのような配偶システムであったかを推定するのが目的である。今年度は、ヒト科(ヒト、ゴリラ、オランウータン、チンパンジー)、オナガザル科(カニクイザル、ニホンザル)、および原猿類(オオガラゴ)の霊長類の精巣組織を対象に、精子形成の特徴を解明し、精子形成の様相がなにか、種や系統による差異がどこにあるかについて検討した。精上皮を光学顕微鏡で観察し、精祖細胞、精母細胞のステージを同定した。また精子細胞は先体の形状や頭部の形態、セルトリ細胞に対する位置関係からステージを同定し、これらの結果から精上皮サイクル表をつくった。これに基づいて、各精細管に見られる精上皮の細胞セットにどのような変異があるかについて分析を加えた。その結果、カニクイザルでは精子形成細胞の細胞ロスがほとんどなく、また各種精子形成細胞も標準的な精上皮サイクルで予測される通りの細胞セットが認められた。ところが、ヒトを含む類人猿とオオガラゴでは、標準的な精上皮サイクルからはずれた細胞セットが頻繁に認められ、また精子形成細胞のロスが非常に多かった。これは、これらの系統の霊長類では精上皮の細胞分裂の周期性が崩れていること、精子形成過程での細胞ロスが多量にあることを示唆している。これまでの研究では標準的な精上皮サイクルばかりが分析されてきたが、それからのずれが精子産生に大きく影響していることが、われわれの研究によって初めて示されたものである。来年度以降で、これらの結果を数量的に分析するとともに、アポトシスや血液精巣関門などの様相を各種霊長類で比較していく予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006

All Journal Article (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 許容-ヒトの社会構造を特徴づけるもの2006

    • Author(s)
      榎本知郎
    • Journal Title

      霊長類研究 22・suppl

      Pages: S-4

  • [Journal Article] オオガラゴ精巣微細構造(2)2006

    • Author(s)
      中野まゆみ, 長門康和, 花本秀子, 榎本知郎, 松林清明
    • Journal Title

      霊長類研究 22・suppl

      Pages: S-31

  • [Book] ヒト 家をつくるサル2006

    • Author(s)
      榎本知郎
    • Total Pages
      194
    • Publisher
      京都大学学術出版会

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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