2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18580015
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
杉本 秀樹 Ehime University, 農学部, 助教授 (40112255)
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Keywords | ソバ / 湿害 / 耐湿性 / 畝立て / 培土 / 光合成 / 開花数 / 結実率 |
Research Abstract |
ダイズとならんで重要な転換作物であるソバは、畑地より転換畑の方が作付面積は多い。しかし、転換畑におけるソバ栽培は普通畑に比べ収量が低く不安定である。この最大の原因が湿害で、壊滅的被害がもたらされることさえある。これまで、幼植物の乾物生産を指標に行った耐湿性検定の結果、ソバには品種・系統間差があること、土壌過湿遭遇前の培土は湿害軽減に有効であることを明らかにしてきた。19年度は、幼植物における検定結果が、子実生産の耐湿性と関係があるかどうか、収量成立過程から検討した。さらに、培土による湿害軽減効果の品種間差についても検討した。 その結果、子実生産の耐湿性の違いは、夏ソバ、秋ソバとも幼植物の耐湿性検定の結果と同様の傾向が認められた。収量構成要素を見ると、耐湿性の強弱にかかわらず過湿処理により開花数、結実率が低下して粒数が減少して子実重が低下した。弱品種では千粒重も減少した。培土による過湿処理の軽減効果は耐湿性強、弱品種とも認められ、弱品種における子実重の増大は、夏ソバでは受精率ならびに登熟率の向上による結実率の増大、秋ソバでは開花数,受精率と登熟率の向上による結実率、千粒重の増大が寄与した。また、夏ソバ、秋ソバ両品種群とも培土による子実重の増加率は、主茎より分枝で著しかった。さらに、過湿処理終了後の光合成速度の減少程度と、幼植物の検定結果とが一致することも明らかとなった。
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Research Products
(4 results)