2008 Fiscal Year Annual Research Report
自然環境の基盤的構造を活性化するニュータウン再生モデルの構築
Project/Area Number |
18580024
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
宮城 俊作 Nara Women's University, 生活環境学部, 教授 (60209872)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠沢 健太 大阪芸術大学, 芸術学部, 准教授 (00278558)
|
Keywords | 緑地計画 / ランドスケーププランニング / ニュータウン / 自然環境構造 / 多摩ニュータウン / 千里ニュータウン / 公園緑地 |
Research Abstract |
(1)自然環境の構造に基づく千里ニュータウン公園緑地系統再編の方向性 今年度の前半は、千里ニュータウンを対象として、自然環境構造の特徴から分類された公園タイプのうち2タイプに含まれる3つの近隣公園を事例に土地造成との関連を把握した。その結果、(1)NTスケールでは尾根・谷にあわせた造成計画と開発時期による違い、(2)住区スケールでは住区全体に広範囲に広がる切盛造成と、造成前後で標高が変わらない造成の「基準面」にみられる住区ごとの特徴、(3)公園スケールでは周囲の道路・宅造造成の公園への影響が明らかになった。 (2)初期公団住宅の団地に内在する自然環境の構造とその発現形態 後半では、鶴舞団地(奈良市)の開発過程を地形の取り扱いに注目して検討し、その結果、鶴舞団地における造成計画の特徴としては、以下のことが明らかになった。(1)既存地形の特性を読み込み、それを資源として生かすといった計画の発想が見られ、なかでも切り盛りの変化点でもある谷頭部の地形の特性を効率的に活用することが試みられていたと考えられる。このエリアを「造成工事用通路→団地内アプローチ道路」として活用していたことや、このエリアにコミュニティー施設や運動公園などが機能的かつ効率的に造成計画の合理性を追求するように配置されたことが確認できた。(2)造成法面と、しての地形の高低差“地形の歪み"の解消方法にいくつかのパターンが確認でき、地形の高低差を微調整するための斜面及び構造物といった、きめ細やかな宅盤レベルの処理手法が特徴的であることを確認できた。
|