2006 Fiscal Year Annual Research Report
アジサイにおける形態の異なる2種類の小花の形成機構の解明
Project/Area Number |
18580031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
上町 達也 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (40243076)
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Keywords | 装飾花 / 花弁化 / APETALA1 / APETALA3 / PISTILLATA / SSH法 / レトロトランソポゾン / アジサイ |
Research Abstract |
本研究は,アジサイにおいて装飾花と小がく花の2種類の小花が着生する機構を分子レベルで解明することを目的としている. これまでにアジサイから単離した3種類のAP1/FUL相同遺伝子(HmAP1/FUL-1,HmAP1/FUL-2,HmAP1/FUL-3),2種類のAP3相同遺伝子(HmAP3,HmTM6)及び1種類のPI相同遺伝子(HmP1)の3'側cDNA断片の塩基配列をもとにプライマーを設計し,5'RACE法により5'側cDNA断片を単離した.またこれらの塩基配列をもとにプライマーを設計し,HmAP1/FUL-1,HmAP1/FUL-2,HmTM6,HmPIの全長cDNAを単離した. RT-PCR法によりAP1/FUL相同遺伝子,AP3相同遺伝子,PI相同遺伝子の発現解析を行った.3種類のAP1/FUL相同遺伝子及び2種類のAP3相同遺伝子は,装飾花と小がく花のどちらのがく片においても検出された.一方,PI相同遣伝子に関しては,装飾花と小がく花のいずれのがく片においても検出されなかった. アジサイの花房型の制御に関与する遺伝子の単離を目的に,額咲き型品種‘Blue Sky'と‘Blue Sky'から芽条変異により発生した手まり咲き系統‘BM-1'を用いてSuppression Subtractive Hybridization法(SSH法)を行った.‘Blue Sky'のSSHライブラリーからろクリーニングにより単離された219個のクローンについて塩基配列を決定したところ、,99種類の配列にまとめられた。推定アミノ酸配列を基にBLAST検索を行った結果,47種類の配列は他の植物種のレトロトランスポゾンの部分配列と高い相同性を示した。これらのトランスポゾン様配列をもとに3組のプライマーを設計しRT-PCR法を行ったところ,レトロトラン様配列は‘Blue Sky'の花芽で強く発現していることが確認された.
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Research Products
(2 results)