2006 Fiscal Year Annual Research Report
ポティウイルス発現タンパク質の病原性決定機構の解明
Project/Area Number |
18580045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
三好 洋 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (80322519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏秋 知英 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10134264)
友尾 幸司 大阪薬科大学, 薬学部, 講師 (70257898)
西川 裕之 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究補助員 (90387077)
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Keywords | シロイヌナズナ / ボティウイルス / 翻訳開始因子 / ゲノム結合蛋白質 |
Research Abstract |
ボティウイルスに対する劣性抵抗遺伝子として、宿主植物の翻訳開始因子eIF4E遺伝子ファミリーが知られている。これまでに我々は、カブモザイクウイルス(TuMV)のVPgがシロイヌナズナのeIF(iso)4Eと結合し、その結合を介してeIF(iso)4Fとの三者複合体を形成することを明らかとし、VPgのウイルスゲノムRNAの翻訳開始への直接的な関与の可能性を指摘した(Miyoshi et al.,Biochimie,2006)(第20回国際生化学・分子生物学会議で報告)。 次に、蛍光滴定法によって詳細に物理化学的な解析を行った。その結果、VPgとeIF(iso)4Fとの結合がウイルスゲノムRNAのIRESと宿主の翻訳開始因子との結合を安定化していることを明らかにした。この結果に基づいて、VPgとeIF(iso)4Eとの結合が宿主植物の翻訳開始因子複合体とウイルスゲノムRNA上のIRESとの結合の安定化に寄与している翻訳開始モデルを提案した(Khan et al.,J.Biol.Chem.,2006)(CSHL Meeting Translational Control 2006およびASBMB Annual Meeting 2006で報告)。 さらに、VPgによる宿主植物細胞の翻訳阻害の可能性について小麦胚芽無細胞翻訳系を用いて検討し、VPgの添加が翻訳効率を低下させることを見出した。一方、海外のグループはVPgのRNase活性を報告したが、我々の実験ではRNase活性は追認できず、翻訳阻害はVPgのRNase活性によるものではない。以上から、VPgによる宿主細胞mRNAの翻訳阻害は、VPgの翻訳開始因子を介したリボソームなど翻訳因子の略奪によるものと考えられる(平成19年度日本植物病理学会大会で報告予定)。
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Research Products
(2 results)