2007 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物のガンマーグルタミルトランスフェラーゼとグルタチオン類の異化
Project/Area Number |
18580060
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
關谷 次郎 Kyoto Gakuen University, バイオ環境学部, 教授 (10035123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
プリエト ラファエル 京都学園大学, バイオ環境学部, 講師 (40434659)
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Keywords | γ-グルタミルトランスフェラーゼ / GGT局在性 / GGT破壞変異株 / 可溶型GGT / ヘテロダイマーGGT |
Research Abstract |
1.ダイコンのヘテロダイマー型GGT(RsGGT1,2,3)で形質転換したタバコを用いて100μMの銅イオンを含む培地上で発芽・生育試験をおこなったが、発芽率および生育にほとんど差は認められなかった。 2. シロイヌナズナのGGT(AtGGT1、AtGGT2、AtGGT3)の変異株を入手し、さらに細かく検討した。これらの変異株では正常なmRNAの蓄積が認められなかった。AtGGT1は多くの器官で構成的な発現し、葉で結合がGGT活性が失われていたのでさらにさやでも検討したところやはり結合型GGT活性が失われていた。AtGGT2は花やさやで部位特異的に発現がみられ、atggt2変異株ではさやにおける可溶型GGT活性が減少していた。従って、AtGGT1は植物体における主要な結合型GGTを、AtGGT2は生殖器官で発現する可溶型GGTをコードしていると結論した。これらの結果とAtGGT3は構成的な発現を示したことから考察すると、AtGGT3は主要な可溶型GGTをコードしていると推定できる。しかし、atggt3変異株のGGT活性は変化していなかった。AtGGT1が主要な結合型GGTであったことは、ダイコンの精製結合型GGTがモノマーであったことと異なっているが、今後の検討が必要である。またGSHの定量結果も合わせ考えるとAtGGT1はアポプラストでGSH異化に関与していること、アポプラストでのGSH異化は恒常性の維持に寄与していることが示唆された。 3.シロイヌナズナの二重変異株についてはまだ二重変異数を得ておらず、作成を継続中である。
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