2006 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌レスポンスレギュレーターDegUと標的遺伝子プロモーターとの相互作用の解析
Project/Area Number |
18580082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小倉 光雄 東海大学, 海洋研究所, 教授 (80204163)
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Keywords | 2成分制御系 / 転写因子 / リン酸化 |
Research Abstract |
DegU支配下にある遺伝子sacB, bpr, ywsCについて、プライマー伸長法で転写開始点を決定した。次に、sacBとbprについて各種の欠失と塩基置換をプロモーターに持つlacZ fusionを作成し、発現を調べた。さらに、HisタグDegUを精製し、3つの遺伝子についてfootprint実験を行ったところ、以下の知見を得た。DegUはcomKプロモーターではGNCATTTAが逆向きに繰り返した配列に結合する。sacBでは、GNCATTTA配列が直列に2回繰り返した配列がDegUによる制御にとって重要であった。bprには、この2回直列繰り返し配列が3組あり、いずれもDegUによる制御に重要だった。ywsCでは、この配列がcomKにおけるそれとは異なった向きに配置され、逆向きに繰り返していた(head-to-headではなく、tail-to-tailであった)。DegUはリン酸化されるとsacB, bpr, ywscを含む多くの遺伝子を活性化し、リン酸化されていないとcomKを活性化する。この事実と上記実験結果から、リン酸化型DegUと非リン酸化型DegUがどのようにして標的を区別しているか?という問題は、DegU認識配列の配置の違いにあると考えられた。すなわち、非リン酸化型DegUはhead-to-head型の逆向き繰り返し配列を認識し、リン酸化型DegUはそれ以外のパターンに配置されたGNCATTTA配列を認識して結合する。この考えを検証するため、sacBの直列2回繰り返し配列をcomK型のhead-to-head型逆向き繰り返し配列に改変したプロモーターlacZ fusionを用いて,DegUリン酸化酵素DegSの遺伝子を破壊した場合の遺伝子発現を調べた。すると、改変型lacZ fusionはdegSを破壊してもdegS^+の場合の80%程度発現した。この事は、改変型fusionの発現はリン酸化型DegUではなく、非リン酸化型DegUに依存している事を意味する。
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[Journal Article] Bacillus subtilis RghR (YvaN) represses rapG and rapH, which encode inhibitors of expression of the srfA operon.2006
Author(s)
Hayashi, K., Tsukahara, K., Kobayashi, K., Ogasawara, N., Ogura, M.
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Journal Title
Molecular Microbiology 59
Pages: 1714-1729