2007 Fiscal Year Annual Research Report
リベロマイシンA生合成遺伝子改変に基づく新規生体機能分子の創製
Project/Area Number |
18580085
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高橋 俊二 The Institute of Physical and Chemical Research, 長田抗生物質研究室, 専任研究員 (30311608)
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Keywords | リベロマイシンA / ポリケチド / P450 |
Research Abstract |
リベロマイシンAは、放線菌(Streptomyces reveromyceticus)が生産するポリケチド化合物であり、破骨細胞選択的にアポトーシスを誘導する。本研究では、リベロマイシンA生合成遺伝子クラスターを特定し、遺伝子機能改変による新規生体機能分子の創製を目標としている。 リベロマイシンA生産に関わるポリケチド生合成遺伝子を取得するために、生産培地を用いて、生育時期に特異的に発現する遺伝子群の配列解析を行った。Ketosyntase-Acyl transferase、Enoyl reductaseの遺伝子情報を利用し、RT-PCRにより特異的に増幅する遺伝子のカタログ化を行った。さらに、S.reveromyceticusゲノムドラフトシークエンスから得られたcontig情報を統合することにより、遺伝子発現が活発な二つのポリケチド合成酵素遺伝子クラスターを見出し、詳細な塩基配列解析中により、リベロマイシンA生合成遺伝子クラスターを見出すことに成功した。また、同遺伝子クラスター中に存在するP450の機能解析の結果、リベロマイシンA生合成中間体のC-18位を特異的に水酸化することが確認された。P450遺伝子破壊による遺伝子機能の解析を進めるとともに、リベロマイシン新規誘導体の創製にむけて、P450のX線結晶解析を進めている。更に、生合成メカニズムの解明のためにS.reveromyceticusを生産培地で培養後、リベロマイシン類縁体を網羅的に単離し構造決定を行なった。リベロマイシン生合成遺伝子クラスター中のポリケチド合成酵素の解析から、最終生合成産物から推定されるよりも余分なポリケチド合成酵素モジュールが存在することが推定されていたが、培養液中の類縁体を探索した結果、遺伝子情報を支持する複数の鍵中間体を得ることが出来た。
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Research Products
(3 results)