2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規酵素群グリセロホスホジエステルホスホジエステラーゼを分子標的とした基盤研究
Project/Area Number |
18580094
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
矢中 規之 広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 助教授 (70346526)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 宏明 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 助教授 (00345571)
加藤 範久 広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 教授 (20144892)
|
Keywords | GDE / glycerophosphoinositol / skeletal muscle / insulin resistance |
Research Abstract |
本研究では、動物由来GDEは細胞骨格を調節する酵素群であることに着目し、以下解析を行った。 動物におけるGDEファミリーをゲノムより単離し、既に3種類の新規GDE遺伝子を同定している。GDE3のhomologであり、中枢神経系において強い発現が認められるGDE2について機能解析を行った。神経芽腫細胞株Neuro2Aのレチノイン酸刺激による分化誘導に伴ってGDE2の著しい発現上昇が認められ、また、Neuro2A細胞にGDE2を安定に発現させたところ、有意な突起伸長の促進が観察された。また、GDE2タンパクに対する抗体を作製し、GDE2は核周辺部と成長円錐に局在したことから、GDE2はNeuro2A細胞における突起伸長に重要な役割を担うことが示された(FEBS Lett. 2007)。さらに、レトロウイルス系を用いたGDE2、およびGDE3の発現系を構築した。 GDE5は、GDE領域、およびグリコーゲンなどの多糖類結合領域を有し、筋組織やマウス前駆脂肪細胞3T3-L1の分化後において著しく発現しているとことが明らかになっている。本研究においては骨格筋におけるGDE5の発現解析を行ったところ、神経切除などの筋萎縮モデルでは骨格筋において発現が減少した。また、レトロウイルス法を用いて、3T3-L1細胞においてGDE5を発現させたところ、脂肪細胞の分化を抑制し、インスリンシグナルを減弱させていることが示唆された。GDE5の骨格筋特異的な過剰発現を目的としたトランスジェニックマウスの作製に着手し、現在までにGDE5の骨格筋における過剰発現まで確認済みである。今後は、インスリン抵抗性などに対する影響を解析する予定である。
|
Research Products
(1 results)