2006 Fiscal Year Annual Research Report
黄体ホルモン・プロゲステロンによる植物生長制御の分子機構
Project/Area Number |
18580100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中野 雄司 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 先任研究員 (30281653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 孝雄 帝京大学, 理工学部, 教授 (40011986)
瀬戸 秀春 独立行政法人理化学研究所, 松本分子昆虫学研究室, 先任研究員 (40175419)
浅見 忠男 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 客員主管研究員 (90231901)
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Keywords | 黄体ホルモン / プロゲステロン / 植物ステロイドホルモン / Gタンパク質共役型受容体 / 情報伝達 / アラビドプシス / 細胞膜 / 7回膜貫通ドメイン |
Research Abstract |
ステロイドホルモンは多細胞生物の種を越えて保存される生理活性物質である。このステロイドホルモンの中で、コレステロールから2段階の酵素反応を経て生成するプロゲステロンは、哺乳類では女性ホルモンに分類され、受精卵の着床や妊娠の維持などの生理機能を持つこと、など、数多くの研究が展開されているが、植物における研究例はほぼ皆無であり、その存在確認すら明瞭な報告例はなかった。しかし、本申請者らの共同研究グループは、プロゲステロンが確かに植物体内においても内生されていることを明らかにした。また、さらにプロゲステロンの外部からの投与によって、植物の生育過程において形態形成の制御を行っている可能性を示唆する知見を得た。 魚類(スズキ)において、先に報告されている核内型とは異なるタイプのプロゲステロン受容体mPRが発見され、この相同性遺伝子がヒトやマウスにも存在すること、さらにこれらの哺乳類mPRも明瞭なプロゲステロン結合活性を持つ事が報告された。申請者らは、このGタンパク質共役型の受容体に着目し、シロイヌナズナの遺伝子データベースを解析した結果、ヒトやマウスにおけるこの受容体に対して高い相同性を示す遺伝子を数種類同定し、AmPR1と呼称することとした。 このAmPR1はAmPR1:GFP形質転換体の解析により、細胞膜に局在すること、AmPR1 promoter:GUS形質転換体の解析により、花器官の特に雄しべの葯に特異的に発現すること、と明らかにした。さらに直接的なAmPR1によるプロゲステロンの受容活性について解析するために、大腸菌によるリコンビナントタンパク質の大量発現系の構築と条件検討を進め、少なくともN末端の細胞外ドメインについては可溶性状態での発現に成功した。今後、プロゲステロン標識化合物による結合実験を進める予定である。
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Research Products
(1 results)