2006 Fiscal Year Annual Research Report
化学合成糖タンパク質のインビトロフォールディング法の開発
Project/Area Number |
18580107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
北條 裕信 東海大学, 工学部, 助教授 (00209214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 義昭 東海大学, 工学部, 教授 (50087574)
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Keywords | 糖タンパク質 / 糖ペプチドチオエステル / セグメント縮合 |
Research Abstract |
糖タンパク質糖鎖は,細胞の増殖、分化,がん化など様々な生命現象に関与している。しかし,その重要性にも関わらず,糖鎖機能の分子レベルでの解明はあまり進んでいない.その最大の原因は、天然の糖タンパク質糖鎖は,高度に不均一な構造を有するために、機能構造解析に必須な均一な糖鎖タンパク質を得ることが困難なことにある。そこで,我々は糖タンパク質の効率の良い化学合成法を用いて均一な糖タンパク質を合成し,その機能の解明を推進しようと考えている.この合成法において残されている問題の一つは,合成糖タンパク質のフォールディングについてである.これまで合成してきた糖タンパク質については、活性,CD測定の結果からフォールディングの不具合が推定された.その原因を探るため,本研究では,より大きな糖鎖を持つ糖タンパク質を合成し,それをフォールディングさせることにより、立体構造形成における糖鎖の影響を解析することとした. 本年度は,まず,11糖[(Neu5Ac-Gal-GlcNAc-Man)_2-Man-GlcNAc_2]を持つ糖-Asnユニットの合成を行った.我々の研究室で開発してきたベンジル系保護基を用いる糖鎖合成法を用いて、Man_3-GlcNAc_2を持つAsnユニットを合成した後、別途調製されたNeu5Ac-Gal-GlcNAcを導入することにより目的とする11糖を合成することができた.後者の反応は,まだ収率が悪く今後の検討課題となったが、得られた11糖ユニットを用いて糖ペプチドチオエステルの合成を試みた.その結果わずかながら、目的とする11糖を持つペプチドチオエステルが得られた。来年度は他のセグメントとの縮合を行って糖タンパク質を調製し,そのフォールディングを行う予定である。
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Research Products
(7 results)