2006 Fiscal Year Annual Research Report
栄養ストレスにおけるアミノ酸の筋肉タンパク質合成と分解に対する異なるレスポンス
Project/Area Number |
18580110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
長澤 孝志 岩手大学, 農学部, 教授 (80189117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 芳明 岩手大学, 農学部, 助教授 (50312517)
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Keywords | 筋肉 / アミノ酸 / タンパク質合成 / タンパク質分解 |
Research Abstract |
本年度は新たな分解速度、合成速度の測定法の構築、低栄養筋萎縮モデルおよび廃用性筋萎縮モデルラットにおけるアミノ酸の合成と分解に及ぼす効果を検討した。 1.新たな分解速度の測定法 筋原線維タンパク質の分解の指標となる3-メチルヒスチジン(MeHis)を動静脈濃度差法、すなわち動脈血と静脈血のMeHis濃度差と血流量から分解速度を測定する方法を確立した。本法は従来法に比べより生理的で急性の変化を直接把握できることが明らかになった。 2.合成速度の測定法 合成速度はフェニルアラニンの動静脈濃度差を用いた方法で測定する予定であったが、検討の結果、十分な感度を得られなかったので、安定同位体ラベルのフェニルアラニンの大量投与で測定する方法を確立した。 3.低栄養筋萎縮モデルにおけるロイシンの効果 Wistar系雄ラットに無タンパク質食、あるいは無タンパク質食にロイシンを添加(1.5%)あるいは5%カゼイン食を1週間自由摂食させた。その結果、ロイシン添加食の摂食により分解速度は減少した。血中の分岐鎖アミノ酸濃度に差はなく、タンパク質合成の翻訳段階の指標となるS6K1と4E-BPIのリン酸化にも変化はなかった。一方、5%カゼイン食では分解の抑制が見られなかった。さらに合成速度を大量投与法で測定したところ、ロイシンの添加による促進は認められなかった。 4.廃用性筋萎縮モデルにおけるロイシンの効果 10%カゼイン食あるいはそれにロイシンを1%添加した食餌を摂取させたFisher344雌ラットの後肢をギプスで6日間固定し、分解速度と分解系遺伝子発現を解析した。その結果、骨格筋の固定による萎縮と増加した分解速度がロイシン添加食で抑制された。このとき、固定により主たる分解系の一つであるユビキチン-プロテアソーム系におけるユビキチンリガーゼの遺伝子発現の増加が認められ、ロイシンがこれを抑制することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)