2006 Fiscal Year Annual Research Report
酢酸の肥満抑制および2型糖尿病予防効果に関する研究
Project/Area Number |
18580128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
山下 広美 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (70254563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 眞順美 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (40108866)
池田 己喜子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (20112154)
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Keywords | 肥満 / 酢酸 / 脂肪代謝 / 2型糖尿病 / OLETF / 耐糖能 / 脂肪合成 / 機能性食品 |
Research Abstract |
増加し続ける生活習慣病やがんの予防を目的として、厚生省(現厚生労働省)は平成12年に「健康日本21」を策定した。その中で「肥満者の減少」を目標の一つとして設定したが、その割合は年々増加を続けている。肝臓は生理状態に応じて脂肪の分解や合成を行う中心的な臓器である。酢酸は、肝臓において脂肪合成に関わる遺伝子の転写を制御する因子ChREBPの転写活性を阻害する作用を有することがこれまで肝細胞を用いた研究で明らかにされている。本研究では、ChREBPの転写活性を阻害する栄養因子として食事から摂取可能な酢酸に着目し、肥満・2型糖尿病を自然発症する病態モデル動物OLETFラットを用いて、酢酸摂取が余剰脂肪の合成と蓄積を抑制し、2型糖尿病を改善するか詳細に調べた。OLETFラットに5.2mg/kg体重の酢酸を経口投与すると、OLETFラットの体重増加の有意な抑制、各生化学検査値の改善、さらにその耐糖能改善およびインスリン抵抗性改善効果が観察された。さらに脂肪組織における脂肪蓄積抑制、また肝臓の組織化学的な解析結果より、肝臓における脂肪滴蓄積の抑制が見られた。ノザンプロットによる解析の結果、酢酸投与したOLETFラットの肝臓において種々の脂肪合成酵素遺伝子の転写量の低下が見られた。またそれらの効果は摂取した酢酸の濃度に依存しており、小腸から血中への酢酸の吸収速度の違いがそれらの効果を左右することが判った。以上のことから酢酸を摂取すると肥満および耐糖能が改善されることが強く示唆された。
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Research Products
(5 results)