2009 Fiscal Year Annual Research Report
森林タイプ・樹齢・地質の違いが底生動物の群集構造に与える影響の解明
Project/Area Number |
18580154
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
吉村 真由美 Forestry and Forest Products Research Institute, 関西支所, 主任研究員 (40353916)
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Keywords | 環境 / 昆虫 / 生態学 |
Research Abstract |
本年度は研究期間の最終年度である。この研究では、紀伊半島における流域森林のタイプとそこに生息する底生動物群集との関係を明らかにし、この結果をすでに四万十川流域にて行った結果と比較し、森林タイプと底生動物群集との関係について、調査地が地理的に離れていても同じ傾向が得られるのかどうか検証すること、流域森林の樹齢と底生動物群集との関係を明らかにすること、地質による底生動物群集の違いがあるかどうか検証し、中央構造線の北と南で底生動物群集が異なるかどうか明らかにすること、樹齢による底生動物群集の変化に関しても検討をすることを目的にしてきた。本年度は、森林タイプと底生動物群集との関係について、温暖帯の山地渓流における流域森林の状態と底生動物群集との関係及び地質の状態と底生動物の群集構造との関係に関する論文を作成し、人工林の樹齢と底生動物群集との関係を明らかにし、論文作成に努めることを目的としていた。 流域森林の状態と底生動物群集との関係を明らかにするための調査に関しては、すでに四万十川流域にて行った結果と比較すると、森林タイプと底生動物群集との関係について、調査地が地理的に離れていても同じ傾向が得られることがわかった。これらの知見を論文としてまとめ、現在投稿中である。 地質と底生動物群集との関係を明らかにするための調査に関しては、底生動物群集は地質に大きく作用されており、地質が異なると底生動物群集も異なってくることがわかった。これらの知見を論文としてまとめ、現在投稿中である。 人工林の樹齢と底生動物群集との関係を明らかにするための調査に関しては、調査可能な流域の林齢が偏っていたため、傾向は得られたものの、関係性を断言できなかった。
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