2006 Fiscal Year Annual Research Report
木材とエタノールの反応によるアセトアルデヒド発生機構の解明
Project/Area Number |
18580171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
塔村 真一郎 独立行政法人森林総合研究所, 企画調整部, 室長 (70353779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 明生 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, 室長 (10353591)
宮本 康太 独立行政法人森林総合研究所, 複合材料研究領域, 研究員 (70353878)
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Keywords | アセトアルデヒド / 木材 / エタノール / VOC |
Research Abstract |
木材とエタノールとの反応によりアセトアルデヒドが発生する条件を絞り込むため、いろいろな樹種の木材を用いてエタノール塗布後のアセトアルデヒドの発生状況を調べた。集成材用の代表的な6種類の樹種を選択し、2×2×1cmの試験片を作成し、水、70%エタノール、100%エタノールをそれぞれ20μL表面に滴下し、シリンジ中(50mL)に設置して30℃の恒温器で6時間置いた。その後シリンジ内の空気を10mL採取し、DNPHカートリッジに捕捉されたアセトアルデヒドをHPLCで分析した。その結果、ブランクおよび水塗布の場合はいずれもアセトアルデヒドが発生しなかったが、スギ、スプルース、欧州アカマツ材で70%および100%エタノール塗布後にアセトアルデヒドが発生することがわかった。他の樹種でも試してみたが、同じ樹種でも個体によってアセトアルデヒドが発生するものと発生しないものがあり、試料の養生履歴、さらには伐採後の期間、保管状況、試験直前の養生条件等が影響しているものと考えられる。また、アセトアルデヒドを発生しやすい木材を用いて一定間隔をおいて連続的にエタノールを塗布した場合、発生量は減少するものの引き続きアセトアルデヒド発生能を有していることが知られた。次年度は木材の滅菌処理を行うなどして木材表面あるいは内部に付着する微生物の影響について検討する。
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Research Products
(4 results)