2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18580191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
天野 勝文 北里大学, 水産学部, 助教授 (10296428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 教授 (10183849)
飯郷 雅之 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10232109)
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Keywords | 水産学 / 生理学 / 脳・神経 / 摂餌 / 生殖 / オレキシン / GnRH / MCH |
Research Abstract |
1.オレキシンニューロンの脳内分布 オレキシン/ハイポクレチンは哺乳類において睡眠・覚醒や食欲制御に関与するペプチドホルモンである.魚類におけるオレキシンの機能解明の基礎として,メダカとサクラマス脳内の分布を免疫組織化学で調べた.両種ともオレキシン免疫陽性細胞体は視床下部に,免疫陽性繊維は嗅球から延髄までの広範囲の脳部位に検出された.以上の結果は,オレキシンが魚類においても睡眠・食欲などに関連した神経修飾作用をもつことを示唆する. 2.オレキシンとメラニン凝集ホルモン(MCH)ニューロンの脳内ネットワーク オレキシンとMCHニューロンの脳内における作用を解明する端緒として,メダカをモデルとして二重免疫組織化学法で両ニューロンの分布を調べた.その結果,視床下部において一部のオレキシン神経線維がMCH細胞体に,またMCH神経線維がオレキシン細胞体に近接して存在することがわかった.MCHが食欲を亢進する作用があることが想定されるので,食欲制御に関連して両ホルモン間にネットワークがあることが示唆された. 3.オレキシンのcDNAクローニング オレキシンの遺伝子発現を調べるために,メダカオレキシン/ハイポクレチンをコードするHCRT遺伝子のクローニングを行った.メダカHCRT cDNAの全長は641bpで140個のアミノ酸をコードしていた.メダカHCRT遺伝子は2つのエクソンからなりプロモータ領域にはTATAボックスの存在が確認された.メダカHCRTの演繹アミノ酸配列は,ゼブラフィッシュと53%,ニワトリ,ヒト,イヌと50%,マウス,ラットと46%の相同性を示した.
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