2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18580196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
岡本 保 木更津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (80233378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 邦夫 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 教授 (40042642)
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Keywords | レーザー誘起蛍光法 / スサビノリ / 海苔養殖 / 養殖管理 |
Research Abstract |
海苔養殖は海を生産の場とするため,気象,海象の影響が大きく,生態系の生物の相互関係によっても影響を受ける.その中でも特に,海洋汚染や疾病による被害が問題となっている.従来は,海苔養殖の漁業従事者が,これらの影響を目視などの経験則によって判断していた.しかし,より安定した生産を行うためには,疾病や障害を工学的数値として判断する方法が求められている.また,可視判断ができる状態以前の早期の段階で診断する手法も必要である.そこで本研究では,その計測手段として非破壊で簡便かつ迅速に測定が行える,レーザー誘起蛍光法(laser-induced fluorescence(LIF)法)を提案した.本研究では,スサビノリ(Porphyra yezoensis)について,あかぐされ病などの病害の影響および淡水による影響をLIF法により検討し,以下の結果を得た。 1)フィコエリスリンに起因する580nm付近の発光,アロフィコシアニンに起因する660nm付近の発光,クロロフィルに起因する685nm付近および720nm付近の発光が観測された. 2)正常な海苔と比較すると,光量不足の海苔では720nmのピーク強度が強く,あかぐされ病の海苔では580nmのピーク強度が強くなった.また,壺状菌病の海苔では580nm,660nmのピーク強度が弱くなった. 3)淡水に試料を移したときの海苔のLIFスペクトルは,あかぐされ病のものと同様に580nmのピーク強度が強くなった.淡水から海水へ試料を戻すと580nmのピーク強度が減少し,スペクトル形状は正常なスペクトルに戻った. 4)海苔を淡水中に浸けておくと,1日経過するころから細胞が破壊され始めることがわかった.
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Research Products
(1 results)