2008 Fiscal Year Annual Research Report
セカンドステージを迎えた農村女性起業の役割と課題-経営継承問題を中心に
Project/Area Number |
18580212
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
岩崎 由美子 Fukushima University, 行政政策学類, 准教授 (80302313)
|
Keywords | 農業経済学 / 社会学 / ジェンダー / 農村地域再生 |
Research Abstract |
農村地域再生の主体として注目されている農村女性起業であるが、その中心的担い手は、生活改善実行グループや農協女性部活動経営を共通基盤とする60〜70歳代の女性が多くを占めており、参加者の世代交代期を迎えつつある中で、経営継承の問題が様々な事例において指摘されている。現段階では、各経営体ごとに独自の継承方法が模索されている途上にあり、農村女性起業の第一世代ともいうべき高齢女性がリタイアした後の経営継承の問題と方向性については、いまだ体系的に整理されていないのが実状である。そこで、本研究では、経営体として持続的経営を展開している農村女性起業事例を対象に詳細な実態調査を行い、各事例の相互比較を行うことで、今後の経営継承と持続的発展に向けた客観的条件を考察することを目的とした。 研究の最終年度となる今年度は、過去2年間に実施した事例調査のまとめを中心的課題とした。本研究では、およそ10件の経営体に対しインタビュー調査を行ったが、まず調査事例の置かれた地域特性や経営の母体となった組織、経営体のメンバーシップ、経営内容等の特徴を整理した後、売上規模と参加人数の指標を使って事例の類型化を行い、それぞれの類型ごとに経営継承に向けての課題と現場での取り組み内容について整理した。その結果をふまえて、農村女性起業の持続的経営と円滑な経営継承に向けて必要となるキーポイントと行政等の関係団体による支援方策について提言を行った。
|
Research Products
(2 results)