2007 Fiscal Year Annual Research Report
国際農畜産物市場の政策シミュレーション分析-国際貿易空間均衡モデルによる分析-
Project/Area Number |
18580235
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
川口 雅正 Kyushu Sangyo University, 経済学部, 教授 (00003129)
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Keywords | 国際農畜産物市場 / 政策シミュレーション分析 / 国際貿易空間均衡モデル / 人民元の切り上げ / 水資源の枯渇 |
Research Abstract |
本研究の課題は,1.中国の人民元の切り上げ,2.WTO体制下におけるFTAの急速な増加,3.世界の主要な農業地帯となっている(半)乾燥地帯における地下水資源の枯渇(またそれらの変化に伴う政策)が,世界の農畜産物市場にどのような影響を与えるかを,我々がこれまでに開発した実践的な国際貿易空間均衡モデルとそのための計算機プログラムを利用して分析することである。平成19年度の研究実施計画は,2.と3.の影響に関する研究を行うことである。 2.の影響に関する研究成果:一部は前年度の実績報告書で報告済である。その後研究を進めるにつれて,国際貿易空間均衡モデルを,FTA等の経済全般への影響を考慮しうる「マクロ貿易政策シミュレーションモデル」へと拡張する必要があるとの結論に達した。そして,この線に沿った研究計画を立て平成20年度の科学研究費の申請をしている。 3.の影響に関する研究成果:穀物によるバイオエタノール生産の急増,穀物貿易における海上運賃や国内流通経費の大幅かつ急速な上昇,中国など開発途上国の経済成長による穀物需要構造の急速な変化,地球温暖化に伴う旱魃などの異常気象の穀物生産への影響の拡大,などに代表される穀物需給構造の近年の急速な変化に注目し,そのような穀物需給の構造変化が,世界穀物市場にどのような影響を与えているかを,3生産物の国際貿易空間均衡モデルを利用したシミュレーション分析によって計量的に分析し,論文[3](簡単のため雑誌論文形式で表記)として研究成果報告書の中で近日中に公表する。また本研究をさらに発展させるための分析手法として重要な,世代別消費パターンの違いを考慮した需要関数の推計,に関連する研究成果として論文[1]と[2]を既に公表している。
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Research Products
(4 results)