2008 Fiscal Year Annual Research Report
サイレージ抽出液および原材料由来乳酸菌培養液を利用した地域資源乳酸発酵飼料の開発
Project/Area Number |
18580264
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
堀口 健一 Yamagata University, 農学部, 准教授 (30282247)
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Keywords | サイレージ / 枝豆茎葉残渣 / イネ「チネリア・ママ」 / 乳酸発酵 / 嗜好性 |
Research Abstract |
枝豆茎葉残渣サイレージ(GSSS)については次のことが明らかとなった。 (1) 長期保存(貯蔵期間7カ月)の小型ロールベールGSSSの発酵品質は、無添加(pH : 5.3〜6.0、乳酸含量 : 0.2〜0.9%、酪酸含量 : 0.5〜0.9%)に比較し、糖蜜添加が良好(pHの低下、乳酸含量の増加、酪酸含量の減少)であり、原材料由来乳酸菌培養液(FJLB)の添加により改善される傾向であった。 (2) ウシ(黒毛和種、雌)における長期保存の小型ロールベールGSSSの嗜好性は、糖蜜添加GSSSが牧草サイレージよりも良く、FJLB添加GSSSが牧草サイレージとほぼ同等であった。 (3) ミニコンテナで調製したGSSSの発酵品質は、無添加(pH : 5.1〜5.4、乳酸含量 : 0.8〜1.4%)に比較して糖蜜添加(pH : 4.3〜4.5、乳酸含量 : 1.7〜2.3%)が良かった。 イネ「チネリア・ママ」サイレージについては次のことが明らかとなった。 (1) パウチ調製試験(40日貯蔵と250日貯蔵)の結果から、発酵品質は40日貯蔵ではFJLB添加による改善傾向があるものの、250日貯蔵では認められず、サイレージ抽出培養液の添加による改善が両貯蔵期間とも認められなかった。また、「チネリア・ママ」サイレージは「はえぬき」サイレージに比較して両貯蔵期間とも発酵品質が良好であった。 (2) 小型ロールベールで調製した「チネリア・ママ」サイレージの発酵品質は、無添加では乳酸発酵が進まず、pHが5.3〜5.8と高く、酪酸も認められたが、FJLBの添加によりpHの低下、乳酸含量の上昇が認められ、酪酸の生成もほとんどなかった。
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