2008 Fiscal Year Annual Research Report
乳用ヤギ飼育は定着するか?-ヤギミルク生産システムの実証的研究-
Project/Area Number |
18580273
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
小澤 壯行 Nippon Veterinary and Life Science University, 応用生命科学部, 准教授 (30247085)
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Keywords | ヤギ / ミルク / 官能試験 / 粉乳 / 製品開発 / ニュージーランド:アメリカ / 消費者 / 受容性 |
Research Abstract |
1.給与飼料の異なったヤギ粉乳の消費受容性に係る国際比較 放牧飼養したヤギから産出された乳および通常飼養のヤギ乳を粉乳に加工し、これを米国産、ニュージーランド産の輸入粉乳と比較した官能試験を実施した。この結果、穀物を一切給与しない放牧飼養粉乳の評価が最も低く、米国産粉乳の評価が有意に高かった。このことからヤギ粉乳の風味には給与飼料が大きく関与していること,および国産ヤギ粉乳の風味改善が必須であることが示唆された。 2.ヤギミルクを利用した新たな乳製品の開発とその受容性 ヤギミルク需要を喚起するために、従来にないヤギミルク利用の乳製品を開発し、これを既存製品(牛乳を使用したもの)と比較検討した。この結果、相対的に従来品の評価が有意に高かったが、必ずしもヤギミルク製品を否定するものではなく、むしろ風味の改善、新たなマーケティングの展開によって、今後の需要開発が大いに期待できることが明らかになった。 3.中産階級女性に対するヤギミルク消費受容性に関する調査 いわゆる中産階級に位置する家庭の主婦に対して、ヤギミルク受容性にかんするアンケート調査を実施した。この結果、ヤギミルクに対する好奇心は旺盛であるが、未知の製品に対して金品を支出することに対して躊躇する傾向が見られた。この背景には牛乳が家庭内に不可欠な製品として定着し、これ以上の乳製品を必要としていないこと。ヤギの持つ可愛らしいイメージが消費を阻害していることがあげられる。
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Research Products
(6 results)