2006 Fiscal Year Annual Research Report
L.reuteriのロイテリン合成酵素遺伝子破壊株作製とプロバイオティクス評価
Project/Area Number |
18580275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
森田 英利 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (70257294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 賢 麻布大学, 獣医学部, 教授 (80271360)
加藤 行男 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (00224551)
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Keywords | Lactobacillus reuteri / ロイテリン / glycerol dehydratase / 遺伝子破壊株 / プロバイオティクス / gup遺伝子 / pduオペロン |
Research Abstract |
Lactobacillus reuteriのglycerol dehydratase (GupCDE)は、グリセロールを代謝して3-ヒドロキシプロパンジオールを合成する。3-ヒドロキシプロパンジオールは可逆的に水和物や環状二量体となり、それらはロイテリンと総称され幅広い抗菌スペクトルを示す。我々は、L.reuteri JCM 1112^Tの染色体上にgupCDE遺伝子(2,933bp)を推定した。本研究では、その機能を明確にするために、L.reuteriのgupCDE遺伝子破壊株の作出を試みた。 GupCDEが機能しないよう、gupCとgupEの間にpIL253由来のエリスロマイシン耐性遺伝子を連結し、染色体上のgupCの前の配列とgupEの後ろの配列約2kbを含んむPCR産物を構築し、pBR322に組み込んだ。 その結果、L.reuteriでは複製できないプラスミド(7,812bp)を構築された。このプラスミドを用いてL.reuteriを形質転換し、エリスロマイシン耐性をマーカーにスクリーニングした。ゲノム配列から、 1)L.reuteriでは7,555bpの断片が増幅される 2)single cross-overの段階では、7,555bp、5,138bpおよび15,366bpのDNA断片が増幅される 3)double cross-overの起こった遺伝子破壊株では5,138bpの断片が増幅される プライマーを設計した。その結果、5,138bp断片が増幅された形質転換体は、ロイテリンを産生しなかった。そして、L.reuteri(親株)とgupCDE遺伝子破壊株のそれぞれの培養上清(pH7.0に調整)について、Escherichia coli 0157およびStaphylococcus aureusに対する増殖抑制試験を行ったところ、gupCDE遺伝子破壊株の場合は、生育抑制がまったく認められなかった。
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