2007 Fiscal Year Annual Research Report
L.reuteriのロイテリン合成酵素遺伝子破壊株作製とプロバイオティクス評価
Project/Area Number |
18580275
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
森田 英利 Azabu University, 獣医学部, 准教授 (70257294)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 賢 麻布大学, 獣医学部, 教授 (80271360)
加藤 行男 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (00224551)
|
Keywords | Lactobacillus reuteri / ロイテリン / glycerol dehydratase / 遺伝子破壊株 / プロバイオティクス / gup遺伝子 / pduオペロン / モノアソシエイト |
Research Abstract |
前年度に、L.reuteri JCM1112^Tの適応免疫に関与する白血球中の1型/2型ヘルパーT細胞バランスについて検討した。本菌株に免疫賦活効果を認め、「免疫調節剤および免疫調節食品」の産業財産権の名称で特許出願(特願2006-37371)と特許公開(特開2006-257077)を行った。 ロイテリンのin vivo検出と定量は、当初TorayaらのMBTH(3-メチル-2-ベンゾチアゾリノンヒドラゾン)法の採用を考えていたが、糞便中には夾雑物が多くこの方法ではロイテリンの検出および定量ができなかった。そこで本年度は、13Cでラベルしたグリセロール(前駆体)をL.reuteri JCM1112^Tに代謝させ、2次元NMR法によってMRS培養液中にロイテリンを検出した。 2次元NMR法によりロイテリンのin vivo検出を試みる上で、まず無菌マウスにL.reuteri JCM1112^Tを経口投与した。本菌はヒト由来株のため、モノアソシエイトの系を用いても糞便中の菌数は10^8/g以上は増加しなかった。しかし、その菌数はロイテリン合成酵素遺伝子(pduCDE)遺伝子破壊株とほぼ同じであった。L.reuteri JCM1112^TとpduCDE遺伝子破壊株のモノアソシエイトについて実験を行い、2次元NMR法と消化管ループアッセイ法により、前者ではロイテリンを検出し、後者ではロイテリンを検出し、後者ではロイテリンが存在しないことを認めた。さらにアクロレイン(ロイテリンの異性体の1つ)を用いた検量線から、2次元NMR法によりロイテリンの定量を可能とした。 現在まで、宿主消化管内でプロバイオティクスの産生した抗菌物質をin vivo検出した報告はなく、今後のプロバイオティクス効果を検討する上で、非常に有用な知見と考えている。
|
Research Products
(30 results)