2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18580297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
竹内 正吉 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00171611)
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Keywords | 薬理学 / 消化管運動 / 腸神経叢 / ムスカリン受容体 / SKチャネル / アセチルコリン遊離 / Alendronate / ニコチン受容体 |
Research Abstract |
1.マウス回腸での電気刺激誘発性収縮におけるムスカリン受容体の関与 消化管におけるムスカリン受容体(MR)各サブタイプの役割を検討したところ、マウス回腸縦走筋では、神経刺激により放出されたacetylcholineは主としてM_3Rと、一部M_2Rを介してphasic収縮を引き起こし、また、神経刺激により放出されたSPはNK2Rを介してtonic収縮を引き起こしていること、さらに、M2Rが筋層間神経叢の神経終末で抑制的に働くことにより、substance Pを介したtonic収縮を調節していることを明らかにした。 2.マウス空腸における上行性および下行性神経経路におけるオレキシンA作動性神経の役割 新規ペプタイドであるオレキシンと受容体の腸組織における存在が示されたことから、腸運動における役割を検討した。オレキシンは上行性および下行性神経経路の両方において介在神経の伝達物質として働いており、さらに、上行性経路ではコリン作動性神経の上流で作用していることを明らかにした。 3.ラット下部食道括約筋に対するビスボスホネートの作用 ビスボスホネート製剤のアレンドロネートによるヒト食道炎誘発の機序を考察するために、ラット下部食道括約筋に対する作用を検討したところ、アレンドロネートはコリン作動性神経活性を抑制することによって下部食道括約筋の静止張力を減少させることを明らかにした。 4.Small conductance Ca^<2+->activated K^+ (SK) channelの消化管組織における分布 モルモット腸神経にはSK2 channelsが発現しており、ニコチン受容体による神経興奮を調節している可能性を示唆し、さらには、両タンパク質の間に物理的な相互作用を認めた。一方、SK3 channelsは間質系細胞に発現しているが、発現している細胞の種類や消化管における役割は今後更に検討する必要があると思われる。
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Research Products
(3 results)