2006 Fiscal Year Annual Research Report
大量に排出される金属キレート剤が重金属の環境動態をどう変化させるか?
Project/Area Number |
18580337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama Institute of Health |
Principal Investigator |
健名 智子 富山県衛生研究所, 化学部, 副主幹研究員 (60416089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 修嗣 富山県衛生研究所, 化学部, 副主幹研究員 (70360807)
山本 敦 中部大学, 応用生物学部, 教授 (60360806)
早川 和一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40115267)
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Keywords | 金属キレート剤 / HPLC法 / イオンクロマトグラフ法 / 重金属 / 錯体 |
Research Abstract |
これまでの経緯:アミノカルボン酸系金属キレート剤のひとつであるEDTAをその鉄錯体としてイオンクロマトグラフ法により測定する方法を確立し、富山県内の水道水や市販ミネラルウオーターにおける含有量を測定に適用した。 目的:各種金属キレート剤は金属イオンに配位し錯体を生成する性質を利用して家庭用品から工業製品の製造工程まで多方面に亘って使用され様々な形態で環境水系に排出されている。これら金属キレート剤の一斉分析法を確立する。 結果:金属キレート剤のうちアミノカルボン酸系の7種の金属キレート剤をその鉄錯体として逆相液体クロマトグラフ法(HPLC法)により一斉分析する法を確立し、これらが家庭用品(合成洗剤)、医薬部外品(薬用石ケン、薬用化粧品)、化粧品(石ケン、シャンプー)に含有される量を測定した。 今後:金属キレート剤は自然環境中や生体中では分解されにくいため広く環境水中に存在すると考えられる。今回の一斉分析法を富山県内の各種測定地点で採水する環境水の分析に適用する。環境水によっては濃度が低く、またイオン成分や他の妨害マトリックスを高濃度に含むためHPLC法での分析が困難になることも予想されるため、前処理カートリッジなどを用いた濃縮・妨害成分の除去等の検討を行う。
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