2007 Fiscal Year Annual Research Report
触媒的不斉反応を用いる糖類似アルカロイドの合成研究
Project/Area Number |
18590012
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高畑 廣紀 Tohoku Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (00109109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今堀 龍志 東北薬科大学, 薬学部, 助手 (90433515)
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Keywords | イミノ糖 / 不斉触媒 / 疑似糖 / 不斉アリル位アミノ化 / ウロン型 / 閉環メタセシス / 分子内エンインメタセシス |
Research Abstract |
糖類似アルカロイドが様々な糖加水分解酵素を阻害することから、それらの誘導体の合成が盛んに行われている。これまでの合成法は糖を中心とするキラルプール法が大部分であり、本課題である触媒的不斉合成を用いる方法論はあまり報告されていない。前年度に着手した触媒的不斉アリル位アミノ化反応を鍵反応として、疑似糖前駆体であるピロリジンおよびピペリジン体の構築に成功した。さらに、従来困難であったsp^3-sp^3カップリング条件を見いだし最終的に5-アルキルピロリジン型イミノ糖の合成に成功した。これまでは6員環のピペリジン型イミノ糖の合成例が多いが5員環型は極めて少なく、現在この物のグリコシルトランスフェララーゼ阻害活性を検討中である。次に、炭酸アリルエステル基に対する触媒的アミノ化反応と前年に見いだした分子内エンインメタセシスにおけるアリル位ヒドロキシ加速効果を利用して疑似糖のイソファゴミン誘導体の骨格合成に成功した。このアリル位ヒドロキシ加速効果のメカニズムを速度論的に解析を行い、インエンではなくエンインであることを間接的に証明した。また、酵素触媒的にウロン型のイミノ糖の合成にも成功した。
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Research Products
(7 results)