2007 Fiscal Year Annual Research Report
固定化ベータグルコシダーゼと金属触媒との組み合わせによる天然配糖体の合成
Project/Area Number |
18590019
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
秋田 弘幸 Toho University, 薬学部, 教授 (60087525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 恵介 東邦大学, 薬学部, 講師 (80276609)
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Keywords | β-グルコシダーゼ / 酵素化学的配糖化 / 天然配糖体 / 生体触媒 / 全合成 / 固定化酵素 |
Research Abstract |
平成19年度はallyl alcoholとD-glucoseとの酵素的β-グリコシル化を行い、allyl-β-D-glucoside(1)を60%の収率で得た。化合物(1)のアセチル化によって得られたtetraacetate(2)のallyl側鎖の二重結合に対する溝呂木-Heck反応をフェニルホウ酸(PhB(OH)_2)を用いて検討したところ、71%の収率で目的物が得られることが明らかとなったので、更に芳香環に電子供与基及び電子吸引基を有する14種類のフェニルホウ酸誘導体との反応を検討した。得られたアセテートの中、6種類のアセテートを加水分解して天然物(rosin,sachaliside 1, vimalin, citrusin D, icariside H1)を含む6種類のcinnamyl-β-D-glucopyranoside誘導体の合成を行った。更に本反応を二糖よりなるallyl-β-D-glucoside誘導体にも適用するため、allyl-β-D-glucoside(1)より上記誘導体を合成した。化合物(1)の6位水酸基をシリル基で保護し、残った水酸基をbenzoyl基で保護し、続いて脱シリル化して化合物(1)の2,3,4-tribenzoate誘導体(3)を得た。化合物(3)にα-L-arabinopyranosyl bromide誘導体(4)及びα-D-xylopyranosyl bromide誘導体(5)を反応させて目的とする二種類の二糖よりなるallyl-β-D-glucoside誘導体(6,7)を合成した。得られたbenzoates(6,7)に対して溝呂木-Heck反応を検討し、得られた生成物のbenzoyl基を脱保護することによりrosavin(8)を含む三種の天然配糖体の合成を行った。
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Research Products
(1 results)