2006 Fiscal Year Annual Research Report
再利用可能な新規リンカーを用いた含窒素化合物のコンビナトリアル合成法の開発
Project/Area Number |
18590024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
日置 英彰 徳島文理大学, 薬学部, 助教授 (00208737)
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Keywords | ヘテロ環 / コンビナトリアル化学 / リンカー |
Research Abstract |
芳香環が縮環したアゾール類は,医薬品や農薬として,また機能性材料のデバイスとしても重要であるため,新規物質が常時求められている化合物群である.今回新たに開発したアニリンリンカーによアゾール類の固相コンビナトリアル合成法を検討した.まず,芳香環上に置換基を持つ3種類の4-ホルミル安息香酸誘導体をイミン結合として樹脂に担持した.次に3種類のアルコールやチオール,アミンと縮合させて9種類からなるエステルやアミドへ導いた.これをアゾール類へ変換するためには,2位に水酸基やアミノ基を持つアニリン誘導体と処理して,基質を樹脂から切り放した後,酸化反応を行う必要がある.2-アミノチオフェノールあるいは1,2-フェニレンジアミンと処理した場合は,空気中で100℃に加熱するだけで,イミンの交換反応が起こると同時に空気酸化が進行して,対応するベンゾチアゾール,ベンズイミダゾールが得られた.一方,同様な条件で2-アミノフェノールと処理した場合には,空気酸化がほとんど進行しなかったが,触媒として活性炭の一種であるDarco KBを加えると空気酸化が進行し,ベンゾオキサゾールが得られた.それぞれ最適な条件で基質を樹脂から切り放して,36種類からなるコンビナトリアルライブラリーを合成した.生成物の収率は導入するビルディングブロックによって大きく変動した.現在この固相担体の再利用を検討している.
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