2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンドロイチン硫酸の腸管免疫系を介した抗炎症作用の分子解析
Project/Area Number |
18590030
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
戸井田 敏彦 Chiba University, 大学院・薬学研究科(研究院), 教授 (60163945)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / 腸管免疫 / マウス脾細胞 / サイトカイン産生 |
Research Abstract |
生体試料中コンドロイチン硫酸の簡易微量分析法を用いて,in vitroにおける全身性免疫系に及ぼすCSの影響を抗原感作マウス脾細胞におけるコンドロイチン硫酸の免疫化学的活性について詳細に検討した結果を踏まえ,コンドロイチン硫酸の経口的摂取における生体調節機能を明らかにするために,賦与が予想される抗炎症活性および抗アレルギー活性について,腸管免疫系に焦点を絞り,全身性免疫系への影響を,マウス脾細胞の産生するサイトカインレベルで定量的に解析した。 コンドロイチン硫酸の全身性免疫機構に及ぼす影響をin vitroにおいて検討し,免疫感作マウス脾細胞に対するコンドロイチン硫酸の免疫化学的活性を初めて見出した。すなわちコンドロイチン硫酸添加によるサイトカイン産生能を検討したところ,IFN-γ及びIL-2産生の促進,IL-5及びIL-10産生の抑制が認められ,コンドロイチン硫酸がTh1/Th2バランスをTh1に誘導させることが明らかになった。更に,培養脾細胞の表面抗原組成を解析し,コンドロイチン硫酸の添加によってT細胞組成比の増加,また,T細胞サブセット解析においてヘルパーT細胞の組成比の増加が観察された。 免疫化学的活性における糖鎖の構造活性相関及びその作用受容体の検索については,コンドロイチン硫酸の有する構造的多様性と,コンドロイチン硫酸の免疫化学的活性の相関を詳細に検討し,二糖ユニットあたり2つの硫酸基を有する構造がTh1誘導の最も高い活性を示すことを見出した。
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Research Products
(5 results)