2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590036
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
杉林 堅次 Josai University, 薬学部, 教授 (00105834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤堂 浩明 城西大学, 薬学部, 助手 (10383184)
石井 宏 城西大学, 薬学部, 助手 (90383182)
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Keywords | ナノスフィア / マイクロスフィア / 皮膚透過性 / 経付属器官ルート / hydrophilic pathway |
Research Abstract |
水溶性高分子蛍光物質(FITC-dextran, M. W.4,000,FD-4)および粒径500nmと6.0μmのナノおよびマイクロスフィアをヘアレスラット皮膚および皮膚付属器官を持たない表皮および真皮からなる三次元培養ヒト皮膚モデルLSE-highに適用し、それらの皮膚透過・浸透性について調べた。FD-4を適用した場合、ヘアレスラット摘出皮膚では透過性を確認することができるものの、LSE-highを用いた場合では透過を確認することができなかった。また、ナノおよびマイクロスフィアを適用した場合は、いずれの皮膚でも透過を確認することは出来なかったものの、ヘアレスラット皮膚では、毛包内部にナノスフィアを確認することが出来た。これらの結果から、毛包等の付属器官はナノスフィアや水溶性高分子の皮膚透過もしくは浸透ルートとして重要な役割を果たしていることが分かった。そこで、物理促進法として知られているエレクトロポレーション(EP)によるナノ粒子の皮内(表皮内)デリバリーの可能性とその有用性をナノおよびマイクロスフィアを用いて評価した結果、どちらの粒子もEP処理により毛嚢を介することなく皮膚の浅い部分に送達することができた。これらの結果より、EPの使用によりナノもしくはマイクロスフィアの表皮内デリバリーが可能となったと考えられた。本研究で確立されたEP法を用いることにより、ワクチンだけでなくペプチドやオリゴヌクレオチドなどの高分子薬物の放出制御型、pH制御型および温度制御型微粒子製剤の皮内デリバリーが可能となるど考えられ、皮膚を介した新たな微粒子デリバリー法の幕開けを予感させる。
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Research Products
(4 results)