2007 Fiscal Year Annual Research Report
サルモネラ菌の外膜成分リモデリングによる宿主適応に関する研究
Project/Area Number |
18590091
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
川崎 清史 Doshisha Women's College of Liberal Arts, 薬学部, 准教授 (60270641)
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Keywords | サルモネラ / エンドトキシン / リボ多糖 / リパーゼ / 脱アシル化 / 酵素 / 活性調節 / 点変異体 |
Research Abstract |
PagLはサルモネラ菌(Salmonella enterica serovar Typhimurirm)の外膜に局在する8回膜貫通型タンパク質であり、細胞外ドメインに4つのループ構造(L1〜L4ループ)を持つ。PagLの活性は外膜に表面電荷をプラスに変える作用を有するアミノアラビノース修飾型lipid Aが存在すると抑制される。本研究ではこれらのループがPagLの活性抑制に関わるかを検証することを目的として、種々の変異型PagLを作成してそれらにアミノアラビノース修飾型LPSによる活性抑制が認められるか検討した 前年度の研究でPagLのL1およびL3ループに存在するR43,R44,D133,R135の極性アミノ酸をアラニンに置換した変異体では、lipid A脱アシル化がみられることを報告している。今年度はさらにこれらのアミノ酸について解析を進めた。その結果、R43,R44,R135をアラニンに変えた場合にアミノアラビノース修飾型LPSによる活性抑制からの解除が強く起ることがわかった。一方、これらのアルギニン残基をリジンに変えてもアラニンに変えた場合と同様に活性抑制の解除がおこった。したがって単純に陽電荷があれば活性が抑制されるのではなくて、アミノ酸の構造や分極の程度が大切であることが示唆された。一方、これらのアミノ酸置換はPagLの脱アシル化活性そのものへの影響は認められなかった。
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Research Products
(5 results)