2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
井上 英夫 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80088856)
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Keywords | 塩基配列特異的 / 人工RNA分解酵素 / アンチセンス核酸医薬 / オリゴヌクレオチド誘導体 / 金属錯体触媒 |
Research Abstract |
本年度の研究は最近、筆者らが開発したRNA切断活性をもつオリゴヌクレオチド誘導体(人工RNase)のデザインに基づいて、より高活性な切断剤の構築を目的として行った。ヌクレオシド類の塩基部・擬似塩基部あるいは糖部に切断触媒基(金属錯体となりうるターピリジン基)を導入した数種類の新規ヌクレオシド誘導体を合成し、核酸合成ユニツトに導いた。なお、計画での有機触媒基結合ヌクレオシドの合成には至っていない。次に核酸白動合成機によって通常の市販ユニットとターピリジン結合ユニットを用いて、種々のターピリジン結合ヌクレオシドが3'末端あるいは5'末端に結合した2'-O-メチルRNAオリゴマー類を合成した。続いて各ターピリジン・Cu(II)結合体を単独、あるいはタンデム型(3'末端結合体+5'末端結合体)に用いて、相補鎖RNAオリゴマー(^<32>P標識体)との反応を行い、その切断点および切断収率(活性)をゲル電気泳動の結果から解析した。また、それらの切断活性の結果をもとに、鎖の中央にターピリジン基を二個導入した2'-O-メチルRNAオリゴマーを数種合成した。そのうちの一つはCu(II)存在下、切断剤過剰あるいは基質RNA過剰の条件で、筆者らの従来の切断剤よりも高い活性を示し、切断点も一カ所であった。一方、合成が容易なチミンN^6-ターピリジン結合ヌクレオシドを二個導入した2'-O-トメチルオリゴマーでは切断点は二カ所であったが、活性は従来の切断剤と同等であった。
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Research Products
(1 results)