2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗アルツハイマー病ペプチド性因子ヒューマニンをシードとした根治療法の構築
Project/Area Number |
18590106
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
橋本 祐一 Keio University, 医学部, 助教 (00317330)
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Keywords | アルツハイマー病 / 神経細胞死 / ヒューマニン / サイトカイン / 受容体 / STAT3 / 小分子化合物 |
Research Abstract |
ヒューマニン受容体の探索我々はこれまでにアルツハイマー病関連侵害刺激が誘導する神経細胞死を抑制する因子ヒューマニン(HN)を同定し、その作用機構を検討してきた。前年度までに、HN受容体から出力されるシグナルがSTAT3を介している事を報告している。当該年度においては、HN受容体を構成する分子の同定を精力的に行った。その結果、HN受容体は、IL-6受容体スーパーファミリーに共通な'gp130"、IL-27受容体として知られる"WSX-1"、およびciliary neurotrophic factor 受容体α鎖"CNTFR"の三者である事を見出した。この複合体はこれまでに報告されていない新規3量体である(投稿中)。ヒューマニン受容体の探索前述の様にHN受容体複合体には、gp130を含んでいるので、(1)gp130と結合し、(2)培養神経細胞を用いたin vitroの系でアルツハイマー病侵害刺激に拮抗し、(3)STAT3をリン酸化し、かつ(4)gp130/CNTFR/WSX-1の複合体を構成させ得る小分子化合物の探索を行っている。現在までに2種類の候補化合物を得ている。
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