2007 Fiscal Year Annual Research Report
不飽和アルキル鎖から構築するゲノム創薬を指向した新規抗癌剤の開発
Project/Area Number |
18590112
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
須原 義智 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 講師 (30297171)
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Keywords | 抗がん剤 / 不飽和アルキル / ゲノム創薬 / 合成化学 / イソプレノイド / 脂溶性ビタミン / ビタミンK |
Research Abstract |
一般に、脂溶性ビタミンはほとんどが繰り返し構造を有する不飽和アルキル鎖を持っている。我々は、脂溶性ビタミン類が有する様々な生理作用の多くは、このアルキル鎖に由来するのではないかと考えている。事実、ビタミンAやE、Kでは、それぞれ側鎖の繰り返し構造の異なる異性体が存在し、それらは全く異なる生物活性を示すことが明らかとなっている。一方、脂溶性ビタミンの誘導体研究では、側鎖部分を修飾し、生理活性の増強を狙った化合物が多数報告され、医薬品化されたものも多数存在する。我々はこの不飽和アルキル鎖を脂溶性ビタミン類の共通構造として捉え、構造活性相関を検討して生物活性をコントロールし、全く新しい抗癌剤を開発することを目標とした。その一助として、まずビタミンAやKの側鎖として存在するイソプレノイド化合物に着目し、その繰り返し単位を変化させたり、末端の官能基を修飾した化合物を合成して癌細胞に対するアポトーシス活性を調べることを計画した。今回は、ビタミンKの側鎖部分を修飾した化合物を数種類合成した。具体的には、ビタミンKのイソプレノイド側鎖の繰り返し単位が2から4であるメナキノン-2からメナキノン-4について、それらの末端部に水酸基やアルデヒド基を導入した化合物を合成した。次に、合成した化合物群について、ヒト前骨髄性白血病細胞であるHL-60細胞や、ヒト骨芽細胞様細胞であるMG-63細胞についてアポトーシス誘導活性を調べた。その結果、添加濃度10μMにおいて、側鎖末端部に水酸基やアルデヒド基が導入されると、メナキノン-2やメナキノン-4に比べて化合物のアポトーシス誘導活性が増強されることが明らかとなった。また、活性は側鎖の長さによっても変化することも判明した。したがって、当初の予想通りイソプレノイド化合物による抗癌剤の開発が可能であることが示唆された。
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[Journal Article] Quantification of fat soluble vitamins in human breast milk by liquid chromatography tandem mass spectrometry2007
Author(s)
KAMAO, M.;TSUGAWA, N.;SUHARA, Y.;WADA, A.;MORI, T.;MURATA, K.;NISHINO, R.;UKITA, T.;UENISHI, K.;TANAKA, K.;OKANO, T.
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Journal Title
J.Chromatogr.B 859
Pages: 192-200
Peer Reviewed
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