2006 Fiscal Year Annual Research Report
核内受容体LXRα選択的アゴニストリカルデイン類の合成と動脈硬化改善薬の創製
Project/Area Number |
18590113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
福山 愛保 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70208990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 義範 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (50033874)
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Keywords | リカルデインC / 大環状ビスビベンジル / 核内受容体LXR / パラジウム / Stille-Kelly反応 / Suzuki-Miyaura反応 / アゴニスト / コレステロール |
Research Abstract |
核内レセプターLXR(Liver X receptor)には肝臓や小腸に高く発現するαタイプと,全身に存在するβタイプが知られている。これら核内リセプターはコレステロールの代謝に関わる遺伝子発現を制御して、その生体における恒常性の維持に深く関与していることが知られている。本年度はLXRαの特異的アゴニスト活性を有する苔類ウスベゼニゴケ(Blasia pusilla)から単離した大環状ビスビベンジル化合物リカルデインCの効率的合成法を検討した。大環状ビスビベンジルの合成において,大環状の閉環をどの位置で行うかで個々の合成の特徴が発揮できる。殆どの合成経路は,この閉環をベンジル位問で行ない、Wittig, Wurtz, McMurry反応等の様々な反応を適用している。しかし,植物は二種類のビスビベンジルを酸化的カップリングで二量化して生合成しているはずである。我々はこの生合成仮説に従って,閉環前駆体に対してパラジウム触媒下Stille-Kelly反応あるいはSuzuki-Miyaura反応を行い,一挙にビアリール結合させて大環状化法を検討した。まず、A-D環の構築は、塩基存在下DMSO中でビフェニルエーテル化が効率よく進行し、達成できた。得られたA-D環からWittig反応で容易に閉環前駆体に誘導できた。最初、ジブロモ体に対するパラジウム触媒Stille-Kelly反応を適用したが、反応中間体のSnあるいはB化の位置選性の制御が難しく閉環体は確認できなかった。次に,Pd(0)のC-BrとC-OTf間への酸化的付加の違いを利用してメタル化の位置選択的性を上げ,続いてSuzuki-Miyaura反応を行うと閉環反応が進行した。しかし、生成収率が悪いため、今後環化反応の精密化を図り、最適反応条件を見いだす予定である。
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Research Products
(6 results)