2007 Fiscal Year Annual Research Report
フォトパニング法による医療抗体シーズ探索法の開発:アミロイド抗体ファージの単離
Project/Area Number |
18590114
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
定金 豊 Kyushu University of Health and Welfare, 薬学部, 講師 (60293304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 正博 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (40224828)
木葉 敬子 九州保健福祉大学, 薬学部, 助手 (00369175)
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Keywords | 光反応 / ジアジリン / 抗体提示ファージ / アミロイド / プロテオーム / パニング / スクリーニング / ペプチド多量化 |
Research Abstract |
申請者らは、従来の方法に比べ1000倍以上の選択効率をもつ「フォトパニング法」を開発した。本研究では、フォトパニング法を、医療抗体産業のインフラとして利用するために欠かせない抗体提示ファージライブラリーに適応し、有用な抗体を得ることが目的である。これまでのフォトパニング法はT7ファージライブラリーをターゲットに開発されていたので、抗体を提示するファージとして最も一般的に使用されている繊維状M13ファージライブラリーに適応させる必要がある。そこで、抗ペプチド抗体産生細胞から得た抗体遺伝子を、M13ファージに挿入し抗体提示ファージを製作した。抗原ペプチドにジアジリン光ユニットを装着して光反応性ペプチドを製作しN末端をビオチン化した後、これをリガンドとして親和性のある抗体提示ファージをアビジン磁気ビーズで回収した。光反応性ペプチドを利用することで、従来法よりも高い効率で目的のファージを回収することに成功した。また、更なる効率アップを狙って、光反応性ペプチドを直接固相に貼り付けた光反応性パニング素子を開発したが、現在各種条件を検討中である。一方、アルツハイマーβアミロイドペプチド断片において、N末端のペプチド断片の切り出し、および構造変化が見いだされた。アミロイドペプチドの部分構造の変化がペプチドの多量化速度に影響を及ぼすことが明らかになっているので、このアミロイドペプチドの現象に注目した。フォトパニング法で抗体を得るため、N末端が構造変化したペプチドを合成し、マウスに免疫した。5回免疫後、抗血清を得てELISAを行った結果、構造変化を特異的に認識する抗体の力価の上昇を確認した。現在、フォトパニング法で提示ファージ抗体を分離している。
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Research Products
(5 results)