2006 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯沖縄、熱帯アジアに産する薬用資源植物の有効利用
Project/Area Number |
18590117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大塚 英昭 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (00107385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浪 勝義 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (70379890)
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Keywords | 天然物 / 資源植物 / 活性物質 / 沖縄 |
Research Abstract |
沖縄県で採集したマルヤマカンコノキの葉部成分の検索を行った。常法に従い、メタノール抽出物のブタノール可溶画分を用いて、配糖体の単離を試みた。その結果、多くの新規メガスティグマン配糖体の単離に成功し、その平面構造は、主に核磁気共鳴スペクトルの解析を以って行い、絶対構造の決定には、円偏光二色性スペクトルの解析、並びに加水分解後のアグリコンにモッシャー変法を適用して、化学的、スペクトル的解析を以って行った。単離した新規化合物の構造を総て決定した。 沖縄県で採集したシロミミズの成分検索を引き続き行った。これまで多くの転移型エントカウラン型ジテルペンの配糖体を単離してきたが、今回は非糖体の単離を行った。そのうちトリカリシオライドGはX-線結晶解析を行い、構造を確定するに至った。また、エントカウレン型ジテルペンの単離にも成功し、構造決定を行ない、新規物質であったのでトリカリシオールAおよびBと命名した。シロミミズには更に多くの新規エントカウレン型ジテルペンの配糖体の含有が見込まれ、鋭意単離を繰りかえして、5種を超える化合物を単離している。それらの構造は現在、スペクトル解析を行い、新規化合物であるとの確信をえている。 KB細胞、ブラインシリンプを用いて抗癌活性、RBL2H3細胞を用いた抗ヒスタミン遊離活性、現在特に抗がん剤に対する多剤耐性の忌避を目的としてK562/ADM株を用いたP糖タンパク質の活性の阻害剤の探索、DPPHを用いて抗酸化活性等のスクリーニングを行い、ターゲット植物を絞込み、次年度に向けての展開を開始した。
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