2007 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯沖縄、熱帯アジアに産する薬用資源植物の有効利用
Project/Area Number |
18590117
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大塚 英昭 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00107385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浪 勝義 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (70379890)
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Keywords | 天然物 / 資源植物 / 活性物質 / 沖縄 |
Research Abstract |
沖縄県で採集したシロミミズの枝部成分の検索を行った。常法に従い、メタノール抽出物の酢酸エチル可溶画分を用いて、化合物の単離を試みた。その結果、多くの化合物の単離に成功し、その平面構造は、主に核磁気共鳴スペクトルの解析を以って行った。それらはエントカウラン型ジテルペン、ステロール、リグナン、クマリンなどと同定され、エントカウラン型ジテルペンのうち2種については新規化合物であることが判明した。 シロミミズ材の酢酸エチル可溶分画から単離した11種の化合物について、KB細胞を用いてMTT assayを行ない、KB細胞に対する増殖抑制活性を調べた。MTT assayの結果、スティグマステロール誘導体に強いKB細胞増殖抑制活性が見られた(IC_<50>=35.0±3.3μM)。また新規化合物2種(1、2)はカフェストール型エントカウラン型構造であり構造が類似しているが、50μMにてそれぞれ17%,32%の増殖抑制活性を示し、化合物2の方が抑制率が高いことが示された。このことは、化合物2は化合物1にパルミチン酸がエステル結合してという構造から、脂溶性が増したことが活性の差に影響している可能性が考えられる。これまでに様々な多剤耐性の機構が解明されてきたが、その主要なメカニズムとしてトラスポーターのP-糖タンパク質(P-gp)の関与が知られており、P-gpの発現の亢進が耐性の主要な理由であることが報告されている。ヒト白血病細胞K562の多剤耐性株であるK562/Adrを用いて、Calcein-AMを用いたP-gp阻害活性を検討した。カフェストール型エントカウラン型の一部には強い活性が見られた。
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Research Products
(5 results)