2006 Fiscal Year Annual Research Report
四塩化炭素腹腔内投与によるインターロイキンー6誘導の機構とその肝障害発症への影響
Project/Area Number |
18590120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
北條 博史 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (90004621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八幡 紋子 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (00384636)
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Keywords | 肝障害 / 四塩化炭素 / インターロイキン6 / 中皮細胞 / 腹腔内細胞 / ヘムオキシゲナーゼ1 / サイトカイン / STAT3 |
Research Abstract |
四塩化炭素肝障害モデルは肝障害機構の解析や抗肝炎薬のスクリーニングなどにおいて頻用されている。著者はこれまで四塩化炭素を腹腔内または皮下に投与すると、投与後数時間をピークに高レベルのインターロイキン6(IL-6)が誘導されることを見いだし、このIL-6が肝障害を減弱させる可能性を示した。さらに腹腔内投与系では腹腔滲出液中に検出された炎症性因子であるIL-1α、IL-1β、tumor necrosis factor-α (TNF-α)、prostaglandin E_2 (PGE_2)が漿膜の主要構成細胞である中皮細胞を刺激してIL-6産生を誘導することを明らかにした。本年度においてはこれらの知見を基に、次の点を明らかにした。 1)四塩化炭素投与動物の腹腔浸出液中炎症性因子の中皮細胞におけるIL-6産生誘導について検討した。その結果、IL-6産生誘導作用の強さは、IL-1α>IL-1β>TNF-α>>PGE_2であり、TNF-αとPGE_2の組合せでは相乗的に、IL-1αとPGE_2の組合せでは相加的にIL-6の産生が増強した。 2)四塩化炭素投与により誘導されるIL-6の肝障害への影響については、IL-6が誘導される腹腔内投与と誘導が認められない経口投与動物間で比較検討した。肝障害に防御的に働く酵素であるヘムオキシゲナーゼ-1 (HO-1)はmRNA、タンパク質レベルのいずれにおいても腹腔内投与の方が経口投与により強く発現した。またIL-6に応答する転写因子の1つであるsignal tranducer and activator of transcription 3 (STAT3)も四塩化炭素腹腔内投与後早期に強く活性化することが認められた。これらの結果はIL-6によりSTAT3が活性化され、活性化STAT3がHO-1の転写を促進することを示唆している。
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Research Products
(2 results)